ワークアウトドリンクは、ハードなウエイトトレーニングに必須!

皆さんは、トレーニング中に給水をしていますか?体育教師が「喉が渇くのは弛(たる)んでいるいる証拠だ!気合いがあれば喉は乾かない」と言っていたのは、30年前の記憶です(笑)。現代では、給水がごく当たり前ですよ。そして、ハードなトレーニングには、給水のみならず“栄養補給”が重要です。気合いだけでは充実した筋トレができません。

筋トレの負荷は様々です。腕立て伏せ10回だけでも筋トレと呼べるし、バーベルスクワット8セットにベンチプレス6セット、その他に数種目を数セットこなしても“筋トレ”ですよね。しかし、身体に与えるダメージ、負荷や消費エネルギーは、後者は前者の100倍を超えるでしょう。ウエイトトレーニングの内容によっては、身体が著しくダメージを受けてエネルギーを消耗します。

ハードなウエイトトレーニング中の栄養補給(給水)について解説をしましょう。ハードな筋トレは、先例のようなキツくて1時間以上のトレーニングです。息があがり心拍数も上げて、汗が流れ落ちるような筋トレですよ。汗を流さなくても2時間や3時間続けるような長時間の運動も例外的に該当するかも知れません。このような筋トレをやると、はっきり言ってバテます(笑)。汗をかくようなトレーニングなら、1時間くらいで気力が尽きてしまう方は大勢いるはず。そんな時の解決策は、栄養補給に“ワークアウトドリンク”をチビチビ飲みながらやることです。

ハードなウエイトトレーニング中の水分補給が必要なのは言うまでもありません。加えて、栄養補給にも注意しましょう。体重を落とすダイエット目的ならば不要かも知れませんが、“筋肉を太くする”、“パワーを付けたい(これも筋肉強化)”という目的には、栄養補給(ワークアウトドリンク)が必須です。「プロテインを飲んで筋トレをする」という話を耳にした方も多いと思いますが、大筋で正解です。詳しいメカニズムを解説します。


(“バテないためのワークアウトドリンク〜トレーニング中に飲む筋トレ飲料〜”解説映像)

@糖質は筋肉を動かす燃料

血液には、お馴染みの“糖質(血糖)”が含まれています。糖質は、悪者というイメージもありますが、ご飯などの炭水化物を摂取することで血液中に増えるエネルギー源です。歩行でも筋トレをやってもジョギングをしても、糖質が足らないと体が動きません。車に例えるとエンジンを動かす“ガソリン”のようなものですね。ハードな筋トレを行う場合には、筋肉を動かす糖質が不足することが一番の問題になります。

歩行にしてもランニングにしても筋トレにしても、筋肉を動作させる全ての運動は血液中の糖質を消費しながら行われます。軽度の運動なら、血液中の糖質だけで賄えますので問題ありません。幾らかの糖質とカリウム、塩分を含むスポーツドリンクを摂取すれば十分でしょう。しかし、膨大な糖質を消費するハードなウエイトトレーニングをすると、スポーツドリンクでは賄えずにバテます。疲労してバテるというのは、血液中の糖質を使い切った状態だといえます。足取りがおぼつかなかったり、ヤル気も無くなったり、力が入らなかったり・・・。糖質が血液中に足らない状態ですから、速やかに補給すべきでしょう。

ハードなウエイトトレーニング中はワークアウトドリンクを飲む

Aアミノ酸は筋肉を修復・合成する

血液には、筋肉を形成する“アミノ酸”も含まれています。アミノ酸は皆さんご存知のプロテイン(タンパク質)が消化器官で分解された成分であり、筋肉にそのまま使われる形になったものですよ。プロテインを口から摂取すると、体内で消化されてアミノ酸に変わり血液へ送り出されて筋肉に吸収されます。「筋トレの前後にプロテインを飲め」と言われる理由です。そして、筋肉中にはアミノ酸が豊富に貯蔵されていて、筋肉の一部として機能していますよ。

ハードな筋トレは、筋肉組織にダメージを与える行為です。そして、アミノ酸は、酷使して損傷した筋肉組織を修復するのに使われますよ。血液中のアミノ酸は、筋肉組織に取り込まれることで筋肉の修復やより大きく合成するのに充てられるのです(この現象を“アナボリック”と呼ぶ)。ウエイトトレーニングで“筋肉を太くする”、“パワーを付ける(これも筋肉強化)”を目指すのなら必須の成分だといえますね。

B糖質不足になると・・・

ウエイトトレーニングで“筋肉を太くする”、“パワーを付ける”と頑張っている方へ、少し怖いお話をします(笑)。ハードな筋トレは、糖質を消費して不足させると記しました。その結果、単に疲れてバテるだけでは済まないのです・・・。「体を動かす燃料が足らない!」「これは一大事だ!」と考えた身体は、血液中に含まれるアミノ酸を糖質に変化させて筋肉のために使い始めます。筋肉を大きくするのではなく、運動のための燃料に緊急策として消費します。血液中のアミノ酸を消費し尽くすと、次に筋肉を分解させてアミノ酸を取り出そうとしますよ(この現象を“カタボリック”と呼ぶ)。

つまり、筋トレを糖質不足のまま続けると、筋肉を太く鍛えるどころか、筋肉を分解させて弱らせる結果になってしまうのです。筋肉を増やすために行うトレーニングが、逆に弱らせてしまうという“本末転倒”ぶりですね(苦笑)。どうですか?怖いでしょう(笑)。糖質補給は、運動の燃料確保のためだけでなく、筋肉維持や保護にも欠かせません。糖質の重要性を分かって頂けましたか?

筋トレ中に糖質不足になると、筋肉が分解される

C糖質とアミノ酸を摂取する

ハードなウエイトトレーニングで消費するエネルギー源の“糖質”を補給するのがワークアウトドリンクです。そして、筋肉組織の分解防止と、筋トレのダメージからの迅速な筋肉修復(合成)を目的に“アミノ酸(BCAA)”をワークアウトドリンクで補給しましょう。その他、食塩、カリウム、クエン酸なども補給するといいでしょう。下記は、トレーニング中にワークアウトドリンクを飲む目的をまとめたものです。

・疲労防止により筋トレのパフォーマンスの向上(運動の継続): 糖質&アミノ酸(BCAA)
・筋肉を分解させない(カタボリック阻止): 糖質&アミノ酸(BCAA)
・筋トレ効果を高める(アナボリック促進): 糖質&アミノ酸(BCAA)
・発汗で失われる成分: 水分、食塩、カリウムなど
・筋肉痛の軽減効果: アミノ酸(BCAA)
・疲労と筋肉痛軽減効果: クエン酸

D糖質補給には“粉飴”

ワークアウトドリンクの主成分ともいえる糖質には、なるべく消化しやすいものが良いでしょう。バナナやおにぎり(白米)、ラーメンも糖質に違いありませんが、何れも胃腸で長時間の消化を必要とします。ハードな筋トレの最中に摂取するには不向きです。ウエイトトレーニングをしているとき、血液が筋肉組織に集中することが理由。消化器官への血液不足から十分に機能せず、腹痛や消化不良を起こしかねません。消化器官が十分に働いたとしても、消化されるまでに時間が掛かかり過ぎることも不向きな理由です。2時間後などに糖質が巡ってきても、筋トレを終えたあとで間に合いませんからね(笑)。

そこで、お勧めなのが“粉飴(こなあめ)”です。別名マルトデキストリン(MD)と呼ばれ、多くのスポーツドリンクや既成ワークアウトドリンクの成分表に記載のある糖質(カーボ)ですよ。粉飴は消化に優れ、経口摂取で速やかに血糖値を上げます。しかし、単糖や分子構造の小さな糖質(砂糖など)と比べると、多糖であるから消化がゆっくりで血糖値上昇が穏やかになります。おにぎりやバナナよりも遥かに消化に優れ(消化器官を酷使せずにすむ)、分子構造の小さな砂糖と比べるとゆっくりと血糖値をあげるのが粉飴の特徴です。安定して長時間の血糖維持を期待できるから、ワークアウトドリンクに適しています。

Eアミノ酸“BCAA”は筋肉に効く

数あるアミノ酸の中で、“バリン”、“ロイシン”、“イソロイシン”の3つは特別です。これらは、人体の筋タンパク質の35%を占めるといわれる必須アミノ酸であり、“BCAA”と呼ばれます。BCAAは、Branched Chain Amino Acidsの頭文字から名付けられました。筋肉組織に多く含まれるBCAAは、摂取することで筋肉を合成(アナボリック)させることが知られています。

「糖質不足になると、筋肉(アミノ酸)が分解されて燃料に使われる(カタボリックを起こす)」と説明をしましたが、このときに分解されるのが筋肉に含まれるBCAAだと分かっています。そして、トレーニング直前にBCAAを摂取する研究で、分解される筋肉(BCAA)量が軽減することが確認されました。つまり、BCAAの摂取は、筋肉の分解(カタボリック)を軽減・阻止できるのです。

皆さんがご存知の“プロテイン(タンパク質)”が胃腸で消化分解されると、アミノ酸であるBCAAに変わります。タンパク質を多く含む魚肉や牛肉、豚肉などよりも消化が速いプロテインは、摂取してから1〜2時間後にアミノ酸(BCAA)になりますよ。しかしながら、ハードなトレーニング中には、消化器官が十分に働きません。糖質とおなじく、消化が要らないものが良いでしょう。消化分解の過程をあまり必要としないBCAAを摂取すれば、30分ほどで血液内のBCAA濃度が上昇します。消化器官に負担を掛けずに速やかに筋肉へ供給されるでしょう。トレーニング中のBCAA摂取がプロテインより勝る理由です。

BCAAには“筋肉痛軽減効果”があると言われています。全てのメカニズムが解明されていない筋肉痛ですが、筋肉の分解(カタボリック)に伴い痛みが発生するという仮説を立てると、それを防ぐBCAA摂取は「筋肉痛を防ぐ」という結論になります。実証実験で効果が確認されたというから、仮説は概ね正しいのでしょう。筋肉痛が軽減して回復が早まるなら、次回のトレーニングもスムーズに行えます。そのような意味でもBCAA摂取は有益ですね。

その他に、疲労感の軽減効果もあります。疲労を感じる脳内物質トリプトファンは、血液中のBCAAと関係があることが分かっています。血中BCAA濃度が低下すると、トリプトファンが増大して疲労を感じやすくなりますよ。ここでいう疲労は、脳や神経系です(肉体の疲労は糖質補給で解決)。筋トレ中のBCAA摂取は、疲労感を和らげてトレーニングの継続に役立ちます。脳がスッキリするから、集中力も持続するでしょう。

F水分、食塩、カリウム、クエン酸

私は、ワークアウトドリンクを飲みながら筋トレを2時間くらい続けます。夏季でも冬季でも1リットルを飲み切りますよ。個人差はありますが、汗を流すハードな筋トレには、同程度の水分補給が必要でしょう。夏季の屋外トレーニングなら、2リットルを飲むこともあります。状況に合わせた水分補給は、熱中症予防の意味でも重要です。

ハードなウエイトトレーニングの発汗で失われるものに“食塩”と“カリウム”があります。何れも人体に必要な成分です。「高温の製鉄所には塩が皿に盛ってあり、作業員が舐めながら仕事をしている」と聞いた事があります。同じく汗を流しながら行うトレーニングにも食塩の摂取は欠かせません。カリウムは、筋肉をスムーズに動かすために必要な成分です。不足すると、力を出せなかったり足などが攣ってしまいます(痙攣も)。ウエイトトレーニングの継続に欠かせません。市販のスポーツドリンクには、糖質のほか、発汗で失われるこれらの成分が含まれています。

その他に、“クエン酸”をお勧めします。とても酸っぱい成分で、1リットルに2gを含めるだけで味が変わってしまうほど・・・。疲労回復効果があります。疲労を起こす乳酸を分解して排出する働きをします。クエン酸は強烈な味ですが、摂取しながらトレーニングをすれば疲労対策になるでしょう。クエン酸には、食品の腐敗防止効果もあります。“酸”というくらいなので、雑菌の増殖を抑える働きがありますよ。長時間の保存、夏季の食中毒予防にも役立つでしょう。

スポーツ飲料粉末の成分表

Gワークアウトドリンクとスポーツドリンクの違い

本ページの初めに「軽度の運動なら、血液中の糖質だけで賄えますので問題ありません。幾らかの糖質とカリウム、塩分を含むスポーツドリンクを摂取すれば十分でしょう。」と記しました。スポーツドリンクの成分を見ても、糖質やカリウム、食塩などが含まれています。高機能なドリンクには、ハードな筋トレには心許ない量ながらBCAAが含まれるものもあります。

ハードな筋トレをやりながら飲むワークアウトドリンクは“容量が多く濃いスポーツドリンク”と思って頂いてよいです。つまり“よく効くスポーツ飲料”ということ。そして、ハードな筋トレ未満のトレーニングには、スポーツドリンクで十分だといえるでしょう。その境は「汗を流して心拍数も息もあげてやる1時間以上のトレーニング」が目安。軽度のトレーニングに飲んでしまうと、脂肪を増やす結果になるので要注意(笑)。

Hワークアウトドリンクを購入?それとも自作する?

私はワークアウトドリンクを自作して飲んでいます。ネットショップが発達しているから、材料の入手が簡単でお手頃価格だからです。自分の体格と筋トレ内容に見合った配合ができるのも理由ですね。ところで、「ワークアウトドリンク」や「カーボドリンク」でWeb検索をしてみると、市販のワークアウトドリンクが余りヒットしません(笑)。本Webページのような「解説」や「作り方」がヒットするのだけと、お目当ての既製品が余り出てきませんね・・・。その代わりに、BCAAや粉飴のような“材料”がヒットします。余りヒットしないので、ワークアウトドリンクの作り方(自作)を、下記リンク先ページで解説しましょう。

【自作】ワークアウトドリンクの作り方

ワークアウトドリンク自作の材料