【初心者向け】ジムやスポーツクラブの雰囲気

「ジムでトレーニングをするぞ!」「スポーツクラブに通ってみる!」と決意したのなら、1日でも早くジムに足を運びましょう。1回2時間の利用料金に300円ほどを支払えば直ぐに利用できる公営ジムもあります。衣服と持ち物を準備すれば簡単に始められますよ。本ページでは、ジムやスポーツクラブに初めて行く初心者に向けて一般的な普通のジムやスポーツクラブの雰囲気を紹介していきたいと思います。

ジムと聞くと「筋骨隆々の鍛えた人たちが大勢いて、気後れしそう」「鍛えてから行かないと浮いてしまいそう」と思ってしまう方が多いのでしょう。しかしながら、実際は、ウエイトトレーニングに特化したゴールドジムやボディビル専門のジム、競技者向けのジムではない限りそのような心配は不要です。街で営業する普通のジムやスポーツクラブの利用者の大半は、普通体型の方々です。筋骨隆々のマッチョは、おそらく2割もいないでしょう。安心して下さい。現在の体型のまま、そのまま足を運んでも問題はありません。


(“初めて通うジムやスポーツクラブ〜雰囲気や客層を初心者に解説〜”映像)

1.利用者の8割は、運動不足解消と気分転換が目的

普通の公営ジムやスポーツクラブの利用者は、1.運動不足解消(メタぼ予防)、2.気分転換(ストレス解消)、3.筋肉を増やし格好良い体を作る(筋トレマニア)、4.スポーツ補助(学生の部活動や社会人スポーツの一環)の目的で通います。最も多いケースは、運動不足解消やメタボ予防でしょう。会社員が「今日もずっと椅子に座りっぱなしだから、軽くランニングマシンでもやって帰ろう」とジムに立ち寄るケースが多いです。その他には、気分転換やストレス発散に軽く有酸素運動とウエイトトレーニングをやる方も多いでしょう。

通い始めた目的が運動不足解消だった方が、筋肉が付くことで筋トレマニアになるケースがあります。長期間トレーニングを積むことで“筋肉を増やして格好良い体を作る”目的に変わってくるのでしょう。しかしながら、スポーツ補助の若手利用者と合わせても全体に占めるマッチョ割合は低く、1割や2割だと思います。多く見積もって2割のジム利用者は、確かに筋骨隆々といえるけど、残りの8割は運動不足解消と気分転換(ストレス発散)が目的の普通の人達です。

利用者の8割は普通の人達です。そして利用者の体型は、社会人が多いことから“ややポッチャリ”が多いように思います。職場の健康診断(メタボ診断)結果から「ジムやスポーツクラブに通うように」と指示された方もいると聞きます。平日の会社帰りの時間帯、18時や19時台の利用者平均年齢は30歳くらい。“運動不足を意識した世代”が通うことが多いから、ジム内を見渡すと「若年会社員が多く、そこそこ中年も多い」という印象です。

2.筋骨隆々のマッチョは一握り、痩せ体型が意外に多い

重い重量を挙げる競技“パワーリフティング”、筋肉美を求める“ボディービル”の愛好家は、誰が見ても筋骨隆々です。そして、アメフトやラグビー、格闘技の強化にジムへ通う方も一般人とすぐに区別がつく体格をしていますね。上記で触れましたが、これらのマッチョ率は、街にある普通のジムやスポーツクラブ利用者の2割弱でしょう。この“2割”は、若い会社員が足を運ぶ曜日や時間帯に限られます。若手が多い平日の18時〜21時頃に限れば、2割くらいでしょう。ちなみに、若手が足を運ばない平日午前などは、マッチョ率は1割にも届かないと思います(笑)。

ジムへ足を運ぶと、筋骨隆々のマッチョが意外と少ないこと、マラソンランナー体型の利用者が多いことに気付くでしょう。体脂肪率が低く、標準体重以下の利用者が多いですよ。ジムやスポーツクラブ愛好家(常連)には、“筋トレ系”と“有酸素系”がいます。前者が速筋を鍛えて標準体重を上回るマッチョで、後者は脂肪をそぎ落としたマラソンランナー(痩せ体型)タイプです。ランニング人口が多い日本において、ジムやスポーツクラブ利用者にも後者が幅を利かせているのでしょうね。職場のメタボ診断で「有酸素運動に取り組むべき」といわれトレーニングを始めた方が、最終的にこのタイプになる確率が高いと考えられます。継続して有酸素トレーニングに取り組む常連は、無駄な脂肪がなくマラソンランナーのようです。

3.マッチョを避けたいなら、平日午前やフリーウエイトがないジム

どうしても「少しでもマッチョがいると自分の身体と比べられているようで嫌だ」という方は、平日午前にジムやスポーツクラブに足を運ぶと良いでしょう。ご近所の中高年層(非マッチョ)の利用率が高くなる休日や祝日もお勧めです。そして、“フリーウエイトコーナーがないジム”へ行くと筋骨隆々のマッチョの率が下がります。フリーウエイトは「自由にバーベルでトレーニングをして下さい」というコーナーです。筋骨隆々の身体を作るには、このフリーウエイトが欠かせません。フリーウエイトがないジムやスポーツクラブは、自ずとマッチョ率が下がります。そのような施設を探せば、隣のマッチョと身体を比較されることが少なくて済むでしょう。ちなみに、“ジム”と比べて“スポーツクラブ”は、バーベル(フリーウエイト)が少ない傾向です。

4.ジム・スポーツクラブ利用者のトレーニング内訳

私が通う公営ジムについて、利用者の内訳を円グラフに描いてみました。100Kgや200Kgにセットできるバーベル(フリーウエイト)コーナーがあることから、若い男性の筋トレマニアが比較的多いジムです。それでも、15人の利用者がいたら10人強は一般的(有酸素や軽度筋トレの普通体型)ですね。高重量バーベルをトレーニングに使用するのは、全体の2割もいません。会社帰りの若手利用者が多い18時〜20時頃の内訳ですから、平日午前だとほぼ全員が軽度の筋トレマシン利用者やランニングマシンやエアロバイク(自転車)のような有酸素マシン利用者になるはずです。

15人の利用者のうち、2〜3人が女性です。新しくてお洒落な民営スポーツクラブなら比率が増しますが、一般的な公営ジム(施設や器具が古い)だと、だいたい2割くらいでしょう。女性利用者がフリーウエイトコーナー(バーベル)を使用することは稀で、多くが有酸素運動のランニングマシンやエアロバイク、軽度のウエイトトレーニングに筋トレマシンを使用します。筋トレマニアではなく、部活動なのスポーツ補助も目的にしない多くの男性利用者も同じ傾向です。男性と女性の多くの利用者(全体の8割)は、有酸素マシンと筋トレマシンを使用する“普通”の人達です。運動不足解消にジムに通う利用者が多いからか、ポッチャリ体型の方も多いですね。

全体の2割〜3割の筋トレマニアとスポーツ補助を合わせた利用者は、フリーウエイトコーナーと筋トレマシンを使用します。有酸素マシンを使うこともありますが、メインは筋力強化の“ウエイトトレーニング”になるでしょう。

フリーウエイトコーナーがある公営ジムやスポーツクラブの場合、似たような傾向になるはずです。もしフリーウエイトコーナーがないスポーツクラブだったり、若手利用者の少ない平日午前の時間帯なら、筋トレマニアとスポーツ補助利用者の割合が下がり、有酸素マシンや(軽度の)筋トレマシンの利用者割合が増えるでしょう。

普通のジムやスポーツクラブは一般人が多い

5.五月連休から夏季まではジムやスポーツクラブの混雑期

一般的に、ジムやスポーツクラブには混雑期と閑散期があります。5月連休(GW:ゴールデンウィーク)から夏季までの期間、利用者が急増するのが一般的です。TVやネットなどのメディアによる一時的な“トレーニングブーム”を例外にすると、7月や8月の夏季休暇前が1年で最も混雑する季節といえるでしょう。そして、夏季に比べて利用者が半分以下に減る冬季は“閑散期”です。

私の通う公営ジムは、15人くらいの入室で“混雑”を感じる規模です。利用者が15人を超えると、筋レマシンや有酸素マシンの順番待ちがチラホラ現れますよ。そのような規模のジムの具体例を挙げてみましょう。最も利用者が少ない12月〜4月初旬までの閑散期、19時や20時に利用者が2人や3人であることも珍しくありません。他の利用者がおらず、30分間、私が一人でジムを占有したことが幾度もあります(笑)。それくらい人がいません。5月連休の頃から利用者が増え始め、10人を超えるようになります。夏季を迎えた7月、利用者が15人を超えるのが日常になり、20人を超えることも珍しくありません。1年で最も混雑する期間を迎えたジムは、夏季休暇を終えた8月中旬に利用者が減り始めます。9月、10月、11月に少しずつ利用者が減っていき、再び冬季の閑散期を迎えますよ。

スポーツイベントや健康志向、メディアが起因の“トレーニングブーム”がなければ、あるいは近隣の競合スポーツ施設が閉鎖されて利用者が流れ込むような“異常事態”がなければ、概ね上記のように季節によって利用者が増減するサイクルです。私としては「閑散期の冬季、器具の待ち時間がなく気ままに施設を利用できる」と考えて歓迎しますが、これからジムやスポーツクラブに通う方は、一概に当てはまらないかも知れません。その理由については、あらためて後述しましょう。

ところで、多くの利用者がジムやスポーツクラブに足を運ぶ動機を知っていますか?ジム初心者に多い傾向ですが、「薄着になる夏季までにダイエットをしよう」「海やプールで細マッチョな身体を披露したい」というのが動機でしょう。夏季前に利用者が急増する理由ですね。そして夏季休暇をすぎたころ、目的を達成した利用者が去り始める理由でもあります。再びジムへ足を運ぶのは、翌年の5月連休頃でしょうか。そのサイクルがジム利用者の増減という形で表れるのです。

ちなみに、1年を通して変わりなくジムやスポーツクラブへ足を運ぶ利用者を“常連”と呼びます。季節に関わりなく、週に2回か3回、あるいは毎日のようにトレーニングに通いますよ。少なくとも数年間、常連は継続してジムやスポーツクラブでトレーニングに励んでいます。一般利用者が減る冬季、そのような常連の割合が高くなります。そして、筋骨隆々のマッチョは、間違いなく常連です。「冬季はマッチョ率が高い」理由ですね。

ジムやスポーツクラブはGWから夏季に混雑する

【2017年-2018年の異変】筋トレブーム到来?冬季でも混雑

ジムやスポーツクラブ利用者数の増減について解説をしました。「通常ならば」と前置きをすれば、解説した通りに推移する利用者数ですが、2017年後半から異変が続いています。下に示したグラフのように、夏季に増えた利用者数を保ちつつ冬季を迎えています。前年冬季にも利用者数の増加を感じましたが、より顕著になっていますよ。公営ジムに15年ほど通っていますが、過去にない珍事が進行中です。

心当たりは、トレーニングブームです。CrossFit女性トレーナー・Aya氏が1年ほど前から脚光を浴びていました。テレビでCrossFit特有のハードなトレーニング内容が放送され、WebにもAya氏に師事する(CrossFitに取り組む)若手女優の話題がたくさんあがっています。私が通う公営ジムに占める若手女性利用者も増えていますから、筋トレブーム(CrossFitブーム?)に間違いないでしょう。先に「女性利用者は2割ほど」と解説しましたが、2017年後半から3割や4割まで上昇している状況です。

CrossFit定番のクイックリフト(クリーンやスナッチ)で序盤に身体を暖めるのが私のお決まりメニューです。2017年後半、見ていた利用者から「クロスフィット(CrossFit)ですか?」と質問を受けることが増えました。そして、バーベルを担いだスクワット、デッドリフトをこなす女性利用者も増えていますよ。有名トレーナーAya氏の影響が大きいのでしょう。ハードなクロスフィット(CrossFit)の流行は、筋トレ人口を増やします。筋トレやマッチョが敬遠されていた日本において、風向きが変わる良い転換点になりそうです。

ちなみに、私の行きつけの公営ジム周辺に、ここ数年にいくつかの民営スポーツクラブが開業しました。本来なら顧客争奪戦で減るであろう利用者数が、逆に増えています。大変なことが起きているように思うのです(笑)。2017年〜2018年にかけての冬季、利用者数は例年の3倍ほどに増加しています。混雑し始める5月連休の頃、どのように利用者数が推移するのかを注意深く見守るつもりです。

この異常事態について、当初、私が行きつけの市営ジムや様子を伺い知れる近隣スポーツ施設だけの“現象”なのかと半信半疑でした。しかしながら、「民営スポーツクラブ各社が利用者を増やして増収増益の見込み」「スポーツ施設が各地で出店攻勢」の新聞記事とニュースが全国的な流行だと教えてくれます。東南アジアを中心に、海外でも健康志向やトレーニングブームに火が付いたとのこと(新聞記事)。世界的なブームなのでしょうね。

2017年から2018年にかけて利用者数が急増
CrossFit女性トレーナーAya氏

6.初心者がジムへ通い始めるのは、5月〜8月が良い?

ジムやスポーツクラブ利用者の増減サイクルについて解説をしました。「夏季までにダイエットをしたい」「夏季までに筋肉質になる」という初心者が増えるのは、5月連休から8月までの期間です。マッチョな常連が減るわけではありませんが、初心者が増える5月〜8月の期間は常連(マッチョ)の割合が低下します。「マッチョがいると自分の身体と比べられているようで嫌だ」と感じる方は、この期間に通い始めるのがいいでしょう。

何よりも、この期間は同じような初心者どうしが集まります。トレーニング器具に不慣れで、軽度の筋トレから始めた初心者どうしだと安心できるでしょう。混雑していることもあり、ジムの雰囲気は“ワイワイ・ガヤガヤ”状態です。彼方此方から会話が聞こえ、「今日、ベンチプレスは俺の勝ちだ!」などの歓声もあがります(笑)。賑やかな期間です。常連割合が高い冬季の“シーン”とした張り詰めた雰囲気はなく、初心者に馴染みやすい環境だといえますね。

5月〜8月の期間、数人のグループで通い始めるケースも多いけど、一人の方もいます。(グループでも良いですが)同じようなトレーニングをやる者どうし、声を掛けやすい雰囲気です。会話を交わす“トレーニング仲間”を作りやすいでしょう。よい意味でライバルとして、同志として、互いにトレーニングに励めばジム通いも長続きします。5月〜8月の混雑期に通い始めることに、多くのメリットがあります。

しかし、もしあなたが「筋骨隆々のマッチョたちと同じ空間で刺激を受けてトレーニングに励みたい」「話し声が少なく張り詰めた雰囲気がいい」と思っているのなら、5月〜8月を避けるべきかも知れません。初心者がジムやスポーツクラブから去り始め、常連割合が増す10月頃から冬季に通うといいでしょう。本気でトレーニングに取り組む、少し張り詰めた“本物”の空気感に触れられるはず。利用者が少ない期間だから、待ち時間なしで器具や各種マシンを利用できるメリットもありますね。(初心者が)目指す身体をすでに手に入れた常連(マッチョ)に、教えを請うのも“アリ”だと思います。閑散期ですから、自由に使える器具で実演を交えて教えてもらえるでしょう。熱心なあまり“クドイ人”には要注意ですが(笑)、親切な常連は多いです。インターバル(休憩)中に声を掛けるといいでしょう。

7.時間帯による利用者の違い

平日の夕方から夜は、熱心な利用者が多いです。すでに記したことですが、会社帰りの若い男性利用者が多い時間帯ですね。常連のマッチョやマラソンランナータイプの利用者が多い時間帯でもあります。様々なタイプの利用者がいますが、何れも熱心に取り組む方が多いといえるでしょう。バーベルやダンベル(フリーウエイトコーナー)と筋トレマシン利用者が多い時間帯ですから、それらの器具の待ち時間があるかも知れません。有酸素運動のランニングマシンやエアロバイク(自転車)もそこそこ混雑します。

平日の16時くらいまでは、年配者や主婦が多いようです。この時間帯に利用しない私は、あまり自分の目でジムやスポーツクラブの状況を確認したことがありません。他人から聞いた内容によると「若手は仕事をしている時間だから、高年者が多い」「ほぼ全員がランニングマシンやエアロバイクを利用している」とのことです。筋トレマシンも利用者がいるそうですが、フリーウエイトは皆無でガラガラ状態のようでした。とにかく、有酸素マシンが混雑しているようですね。

もし平日の昼間にジムやスポーツクラブに通えるのなら、フリーウエイト利用者は昼間に行くと良いのでしょう(笑)。利用者のほとんどが有酸素系ですから、好きな器具を使ってウエイトトレーニングに励めるはずです。

8.トレーニングを長続きさせるために必要なこと

1.雰囲気に慣れること 2.定期的に通う習慣をつけること 3.楽しく運動すること

トレーニングを長続きさせるために、初心者はジムやスポーツクラブの雰囲気に早く慣れるといいでしょう。そのためには、定期的に通うことが大事です。そして、ジムから足が遠のく大きな要因が“長期連休”です。5月連休や夏季休暇、正月休みのあとに姿を見掛けなくなった方をたくさん知っています。仕事の繁忙、風邪などの体調不良から足が遠のく方も多いでしょう。1週間や10日間、トレーニングを休んでしまうと復帰が大変になります。

スケジュールを調整して、とにかく定期的にジムやスポーツクラブに通う習慣を身につけるしかありません。週に2回か3回、決まった曜日に通うと顔馴染みが増えてジムにも慣れるでしょう。仕事や学業のスケジュールから、多くの利用者が決まった曜日と時間に通います。曜日と時間を決めて通えば、気の合うトレーニング仲間ができるでしょう。長期連休後は、決意にも似た「気が向かないけど、取りあえず行ってみよう!」と、とにかく足を運ぶことが大事です。

ジムやスポーツクラブを楽しむことが何よりも長続きさせる秘訣です。そのためには、好きなトレーニングを見付けるといいでしょう。ベンチプレスでもランニングマシンでも懸垂でも良いです。とにかく、好きなトレーニングを見付けると長続きしますよ。長期連休があっても、インフルエンザで長期休養をとっても「ジムに好きなトレーニングをやりに行くぞ!」と、動機になるでしょう。そして自分自身が目指す身体に、少しずつで良いから近付くことです。手に入れた体型を維持するため、もっと理想に近づくために続けられるはず。トレーニングを長続きさせるモチベーションになるでしょう。

9.公営ジムとスポーツクラブ(民営ジム)の違い

公営ジムとスポーツクラブ(民営ジム)には、幾つかの違いがあります。最も大きな違いは、利用料(価格)とその料金体系です。

1.料金体系の違い
2.インストラクターの有無
3.フリーウエイト(バーベル)の有無
4.施設や器具の新旧、オシャレ感の違い
5.プールと入浴施設の有無

利用する度に300円ほどを支払う公営ジムと、月会費制のスポーツクラブ(民営ジム)の違いは大きいです。市町村や県が運営する公営ジムは、「住民の健康を増進させる」「年配者へ利用を促す」との意図があります。2時間あたり200円〜400円を、その都度支払う料金体系が多いですね。いっぽうで、営利目的で運営されるのが民営の“スポーツクラブ”や“民営ジム”です。その都度支払う公営ジムと違い“月会費制”が多いでしょう。入会費のほか、1ヶ月間の利用料を7千円〜1万2千円に設定するスポーツクラブが多いです(2018年)。運営企業によってまちまちですが、土日利用、昼間のみ利用、夜間のみ利用、無制限利用などの会員コース別に月会費が設定されます。

そして、トレーニングを指導するインストラクターを置かない公営ジムが多いです。受付担当者や職員から「ベンチプレスの重量はあそこのプレートを使って下さい」などの器具の取扱い説明を受けられるものの、「お客様の場合、上半身を頑張っていますね。次は下半身にも力を入れて、50Kgのバーベルスクワットを5セットずつやりましょう。」などのアドバイスを受けられません。どのようなメニューと強度(重量やセット数)でトレーニングを行うのかを、利用者自身が判断しなければなりません(インストラクターが不在のケース)。なお、少数ながらインストラクターを常駐させる公営ジムもありますから、希望するなら事前に問い合わせるといいでしょう。

スポーツクラブや民営ジムは、月会費のほかにインストラクターがつく有料サービスを用意するケースがあります。公営ジムと比べれば割高の利用料になりますが、体力や体型に合わせて指導を受けられるでしょう。間違ったフォームやトレーニング方法を指摘して貰えるメリットは、大きいですね。割高でも初めの数ヶ月間だけ指導を受けられる民営ジムに通い、要領を身につけたら割安な公営ジムへ通い直すというのも“アリ”だと思います。賢い利用方法(使い分け)の1つだと考えます。

営利目的でマーケティングをして“一般層”に照準を合わせたスポーツクラブは、フリーウエイト(ベンチプレスなどのバーベル)を設けない傾向があります。すでに解説をしたことですが、フリーウエイトを使用しない(8割ほどの)大衆層に顧客を絞った結果といえますね。新規利用者(初心者)にターゲットを絞り、筋トレマシンと有酸素マシン(ランニングマシンやエアロバイク)を充実させた施設が多いです。ほかには、怪我や事故のリスクがあるフリーウエイトを民営企業が避けることもあるでしょう。100Kgや200Kgの高重量バーベルの挙げ降ろしを、振動や騒音を理由にビル高階で営業するスポーツクラブが許可できないことも挙げられます。様々な理由から、民営スポーツクラブはバーベルを置かない傾向です。フリーウエイト愛好家は、利用できるか否かを事前に確認するといいでしょう。

施設や器具の新旧、オシャレな雰囲気にも違いがあります。公営ジムは、建物が古く器具も古いケースが多く見受けられます。錆びた器具でも問題なくトレーニングをやれますが、気になる方もいるのかも知れませんね。いっぽうで、営利目的の民営スポーツクラブ(民営ジム)は、新規顧客獲得の意図から建物と器具が綺麗な傾向があります。新しく開業したお洒落な民営スポーツクラブには、女性利用者も多いです。

プールや入浴施設、サウナを利用できるのは民営のスポーツクラブ(民営ジム)に多いです。利用料(月会費)が公営ジムと比べて割高になる理由でしょう。1ヶ月に10回ほどの利用なら公営ジムが断然お安く(3千円や4千円)、入浴できなくても多くの施設でシャワーを利用できます。しかしながら、1ヶ月に20回の利用になると、新しい施設を利用できるスポーツクラブとの価格差がなくなるでしょう。多数回の利用者は、公営ジムと民営スポーツクラブの違いを熟考して乗り換えるのも“アリ”かも知れません。

【初心者向け】ジムやスポーツクラブの服装・靴、持ち物

下記リンク先ページは、ジムやスポーツクラブに初めて足を運ぶ初心者に向けて“服装や靴、持ち物”の解説をします。「トレーニングの格好や持ち物が分からない」の答えになるでしょう。

ジムやスポーツクラブの服装・靴、持ち物

【初心者向け】初めてのジムやスポーツクラブ・筋トレメニュー

下記リンク先ページは、ジムやスポーツクラブに初めて足を運ぶ初心者に向けて“トレーニングメニュー”の解説をします。「どんなトレーニングをすれば良いの?」の答えになるでしょう。

ジムやスポーツクラブ、初心者向け筋トレメニュー